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2017.07.29 | 業種別税務辞典

業種別税務辞典 塗装工事業

税務のポイント

(1)収益計上金額

その事業年度において完成して引き渡した建設工事等に係る工事代金の額がその事業年度終了の日までに確定していない場合には, その事業年度終了の日の現況によりその金額を適正に見積もって収益に計上することとされています。この場合,見積計上した請負代金とその後に確定した請負代金とその後確定した請負代金とに差異が生じた場合には,その差額は,その請負代金の確定した日を含む事業年度の益金の額又は損金の額に算入します。

(2)左官等の受ける報酬に係る所得区分

大工,左官,とび職等の受ける報酬についての所得区分については,例えば,請負契約又はこれに準ずる契約に基づく業務の遂行ないし役務の提供の対価は事業所得に該当し,雇用契約又はこれに準ずる契約に基づく役務の提供の対価は,事業所得に該当せず,給与所得に該当します。

しかし,その区分が明らかでないときは, ①業務の代替性の有無, ②報酬の時間的な拘束性の有無, ③作業の指揮監督の有④危険負担の有無, ⑤材料又は用具等の供与の有無より総合勘案して判定することとされています。

(3)外国人労働者に対して給与等に係る所得税の源泉徴収

外国人労働者に対して支払う給与等が,源泉徴収の対象となる収入の範囲等に該当するかどうかの判定は,その者が「居住者」であるか「非居住者」であるかによって異なります。

その外国人労働者が「居住者」である場合, 通常の給与所得者と同様に給与等に係る税額を算出して源泉徴収を行い,その年の最後に給与等の支払を行う際には年末調整を行う。これに対し,「非居住者」である場合,支払う給与等に対して原則として20.42 %の税率による源泉分離課税の方法により所得税の課税関係が完結します。

このため,「居住者」に該当するかどうかがポイントであり,具体的には,契約内容,パスポート,ビザ, 在留資格認定証明書等の書類により「居住者」であるかどうかを総合的に判断します。

(4)外国人労働者の住民税

住民税については,その年1月1日現在, 居住者として日本に居住していた場合は納税義務者となります。

住民税額は,前年の所得を課税標準として4月以降に各市区町村で決定して,納税義務者に通知することとされています。

外国人労働者を雇用している事業主は,住民税の特別徴収義務者に指定された場合には給与等を支払う際に住民税を徴収しなければなりません。

(5)手袋,手ぬぐい等の処理

塗装工事の業務を行う上で必要となる手袋 (軍手) ,タオル等の消耗品については,税務上,次のように取り扱われます。

「消耗品その他これに準ずる棚卸資産の取得に要した費用の額は,当該棚卸資産を消費した日の属する事業年度の損金の額に算入するのであるが,法人が事務用消耗品,作業用消耗品,包装材料,広告宣伝用印刷物,見本品その他これらに準ずる棚卸資産(各事業年度ごとにおおむねー定数量を取得し,かつ,経常的に消費するものに限る。)の取得に要した費用の額を継続してその取得をした日の属する事業年度の損金の額に算入している場合には,これを認める。」(法基通2-2-15)

この通達は,使用された数量に対応する原価のみを損金に算入する原則的な取扱いをせずに,毎期おおむねー定数量を取得し,かつ,経常的に消費する物品については,在庫計上を省略して取得した時点で損金算入を認めるものです。

この場合の作業用消耗品とは,上記の手袋, タオルのほか,ウエス,プラシ,磨粉,グリス,潤滑油など,その消耗状況から見て一般に消耗品として認識されている棚卸資産で,塗装工事業の場合,刷毛や養生用テープ等も該当し,使用可能期間が通常1年未満の物品である作業服,作業靴などもこの通達の適用を受けられる余地があります。

(6)交際費等(専属外注先の海外慰安旅行参加費用)

塗装工事業者が専属外注先を当社の社員旅行に参加させるための費用は,専ら従業員の慰安のために行われる運動会,演芸会,旅行等のために通常要する費用は交際費等から除外されています。

また,法人が自己の業務の特定部分を継続的に請け負っている企業の従業員等で専属的にその業務に従事している者の慰安のために行われる運動会,演芸会,旅行等のために通常要する費用を負担する場合のその負担額についても交際費等に該当しないとされていることから,専属外注先に対するものも交際費等に該当しません。

(7)ホームページの作成費用

パソコンが普及し,「検索」という行為により,業務を依頼する企業を選択することが多くなっています。塗装工事業においても,個人住宅の塗装に関してホームページを利用して,広告宣伝し顧客を獲得するケースが多くなっています。

この場合のホームページの作成費用については,通常,ホームページは企業や新製品の PRのために制作されるものであり,その内容は頻繁に更新され,開設の際の制作費用の支出の効果が1年以上には及ばないものと考えられるため,原則として,その支出時の損金として取り扱うのが相当であると考えられます。ただし,ホームページの内容が更新されないまま使用期間が1年を超えるような場合には,その制作費用は,その使用期間に応じて償却することとされています。

なお,制作費用の中にプログラムの作成費用(ソフトウェアの開発費用)が含まれるようなホームページについては,その制作費用のうちプログラムの作成費用に相当する金額は無形減価償却資産(ソフトウェア)として耐用年数「5年」を適用して償却することとなります。

(8)消費税(事業区分の判定)

①塗装業者が,自らペンキ等の原材料を調達して業務を行う場合は,簡易課税においては製造業者等に該当することから第三種事業として申告することとなりますが,原材料等の無償支給を受けて業務を行う場合には,「加工賃その他これに類する料金を対価とする役務の提供」に該当し,簡易課税の適用においては第四種事業となります。

このように材料が有償支給か無償支給かの確認は,工事現場ごとの請負契約書等により材料の調達方法がどのようになっているかの調査が必要となります。

②塗装業者が請け負った工事を自ら行わないで,全部を下請に施工させる元請としての建設工事の元請(いわゆる,建設業者の丸投げ)は第三種事業に該当します。

 

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