HOME 業種別税務辞典 電気設備工事業

BLOGブログ

2017.07.30 | 業種別税務辞典

業種別税務辞典 電気設備工事業

税務のポイント

(1)収益計上時期

建売住宅の電気工事について,各戸の配線工事が完成,引渡しの都度,電気器具については取付け,納入の都度,その代金を請求する特約があるときは,その工事代金については部分完成基準により収益に計上すべきであり,また,複数の世帯について配線工事及び電気器具の取付け等を請け負い,各戸の電気工事は独立して他と直接の関連がなく,工事代金も各戸ごとに計算をなし得るものであるときには各戸の配線工事が完成,引渡しの都度,そして,電気器具については取付け又は納入の都度その代金を請求している場合には, いわゆる部分完成基準によって当期内に完成引き渡した部分に対応する請負代金を当期の収入に算入することとされています。

(2)部分完成基準による損益計上時期

(1)の部分完成基準による損益計上の場合とは,法人が請け負った建設工事等(長期大規模工事の請負に係る収益及び費用の帰属事業年度の規定の適用があるもの及び長期大規模工事以外の請負に係る収益及び費用の帰属事業年度の規定の適用を受けるものを除く)について,次に掲げるような事実があるときには,その請負契約に係る工事等の全部が完成しないときにおいても,その事業年度において引き渡した建設工事等の量乂は完成した部分に対応する工事収入をその事業年度の益金の額に算入し,その工事収入に対応する工事原価をその事業年度の損金の額に算入しなければなりません。

①一つの契約により同種の建設工事等を多量に請け負ったような場合で,その引渡量に従い工事代金を収入する旨の特約又は慣習がある場合

例えば,多数の建売住宅の建設を請け負ったような場合に, 1戸が完成する都度引渡工事代金を収受する旨の特約又は慣習がある場合である。これは, 一般の請負工事の引渡基準となる。

② 1個の建設工事等であっても,その建設工事等の一部が完成し,その完成した部分を引き渡した都度その割合に応じて工事代金を収入する旨の特約又は慣習がある場合

例えば, 1kmの道路舗装工事を請け負い,そのうち100mごとに完成した都度引渡しをし,その都度に応じて工事代金を収受する旨の特約又は慣習がある場合です。これは,部分完成した部分についての一般の請負工事の引渡基準(例えば,道路工事・トンネル工事・下水道工事・鉄道工事における工区基準,ダムエ事における工程基準,護岸工事における進行基準等)が該当します。

なお,この部分完成基準は,収益計上に関する特例として工事完成前に収益の先行的計上を行うことが認められる「工事進行基準」とは異なり選択的に適用できるというものではありません。

(3)請負原価の額

請負による収益に対応する原価の額には, その請負の目的となった物の完成又は役務の履行のために要した材料費,労務費,外注費及び経費の額の合計額のほか,その受注又は引渡しをするために直接要した全ての費用の額が含まれます。

したがって,たとえその受注に関連して支出する費用であっても,資料情報の収集費用や受注の可能性が不確実な状況で支出される調査費用などは含まれません。つまり,受注が確実となった後に支出される調査費や交際費等がこれに当たります。

なお,建設業を営む法人が建設工事等の受注に当たり前渡金保証会社に対して支払う保証料の額は,前渡金を受領するために要する費用であるから,その建設工事等に係る工事原価の額に算入しないことができます。

(4)交際費等(取引先の従業員に対する金品の贈与)

建設工事の下請業者が元請会社の現場責任者等に対し,受注した仕事の謝礼と仕事が円滑に進み,今後の仕事も順調に受注できることを期待して贈呈する金品は,「接待,供応, 慰安,贈答その他これらに類する行為」に該当し,「得意先,仕入先等の従業員等に対して取引の謝礼等として支出する金品の費用」、に当たるため,交際費等の範囲に含まれることとなります。

また,このように支払われる金品は,取引先の従業員に対するものであるため,交際費等の範囲から除外される取引に関する情報の提供又は取引のあっせん等の役務提供である「情報提供料」には該当しません。

(5)電気通信工事業者の使用する機械設備の耐用年数

電気通信工事業者が工場現場において電気通信工事業の業種用として通常使用する機械設備(水中ポンプ,工ンジンポンプ,バイプローランマ)の耐用年数は,減価償却資産の耐用年数等に関する省令(以下「耐用年数省令」という)別表第二「30総合工事業用設備」の 6年が適用されます。

 

(6)消費税(未成工事k支出金の仕入税額控除時期・加工賃の事業区分)

①未成工事支出金の仕入税額控除時期

事業者が,建設工事等に係る目的物の完成前に行ったその建設工事等のための課税仕入れ等の金額について未成工事支出金として経理した場合においても,その課税仕入れ等については,原則として,その課税仕入れ等をした日の属する課税期間において控除されます。つまり,原則として資産の引渡しを受けた時又は外注先等の役務の提供が完了した時が仕入税額控除のできる時期となります。

しかし,その未成工事支出金として経理した課税仕入れ等について,未成工事支出金勘定から完成工事に振り替える時(つまり,建築工事等に係る目的物を完成して引き渡した日)に,その目的物の引渡しをした日の属する課税期間における課税仕入れ等としているときは,継続適用を条件として,この処理も認められます。

②加工賃の事業区分

消費税法における簡易課税制度上の事業区分について,第三種事業から「加工賃その他これに類する料金を対価とする役務の提供を行う事業」を除外し,これを第四種事業とした趣旨は,他の者の原料若しくは材料又は製品等(以下「原材料等」という)に加工等を加えるなど,専ら労力や技術等の提供を行う事業は,原材料等に係る仕入れそのものがなく,自ら調達した原材料等に加工等を施す事業よりも課税資産の譲渡等に係る消費税額のうちに課税仕入れ等の税額の通常占める割合が一般に低いためによるものと解されます。

このため,例えば,他社からセキュリティ機器の提供を受け,その機器の設置,配線, 調整等を行い,セキュリティシステムを正常に稼動させるまでの工事を行う電気設備工事業者の場合,その工事代金は,人的役務の提供に対する対価であると認められ,他社の原材料等に加工等を施して,その加工等の対価を受領する役務の提供又はこれに類する役務の提供に該当し,「加工賃その他これに類する料金を対価とする役務の提供を行う事業」に該当する事業となります。

 

c.f.c青葉会計は長野県長野市の会計事務所です。親身になって経営をサポートします。

Tel:026-219-2126

受付/平日9:00~18:00
(土日祝除く)