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2017.08.15 | 業種別税務辞典

業種別税務辞典 造園工事業

税務のポイント

(1)売上げの計上時期

新規の庭園造成,公園設備工事など,目的物の引渡しを要する建設工事について,工事完成基準,工事進行基準などによって収益を計上するのは,一般的な建設業の場合と同様です。これに対し,庭園やゴルフ場の保守・管理については,契約において月額で示されているケースが多く,例えば20日締めなどの場合に,当月分を当月20日に計上すれば足りるのか,それとも21日から月末までの分を日割りで追加計上する必要があるのか,判断に迷うケースがあります。

これはそもそも, 20日に請求したX月分が, X月1日から月末までの分として20日に請求したものなのか,それともXー1月21日からX月20日の分を請求したものなのか,契約において明らかにしておくべきものでありますが,契約において明らかにされていない場合に,どのように扱うのかよいのでしょうか。

保守・管理等の,物の引渡しを要しない請負契約にあっては,その約した役務の全部を完了した日が収益計上の日となります。例として,事例を掲げると,「保守サービスの年間契約(月額〇〇円)を締結」し,「月ごと(20日締め)の作業報告書を作成し,保守料金を請求」している場合には,この取引は,「毎月20日締めとしている1か月分の計算期間が一の取引単位であると認められる」として,毎月20日に1か月分の保守料の計上が求められることになります。

その約した役務の全部をいつ完了したかについては,個々のケースごとに検討する必要があり,全てのケースについてこの事例と同様に,締め後の売上げを日割りで計上しなくてよいということではありませんが,逆に,全てのケースにおいて締め後の売上げを日割りで計上する必要があるわけでもないので,契約の内容を十分に検討し,適正に収益計上する必要があります。

 

(2)リゾート会員権の取扱い

造園工事業を行う業者は,ゴルフ場等が主な顧客になるため,ゴルフ会員権やリゾート会員権の取得を求められるケースが多く見受けられます。ゴルフ会員権やリゾート会員権については,法人会員として取得した場合には原則的に資産計上が求められ,減価償却は行いません。また,個人会員で取得するか,あるいは法人会員であるが,特定の役員又は使用人が専ら法人の業務に関係なく利用する場合には,それらの者に対する給与として扱われますので,注意が必要です。

 

(3)退職者の扱い

ゴルフ場のグリーンキープ業務は,雑草の成長が早い春先から秋口が繁忙期で,冬はあまり多くの人手を必要としないため,常時雇用する人員は最小限にとどめておき,大半の従業員については,春先に雇用し秋に解雇するという業界の慣行があります。この場合, 1年ごとに退職金が払われるケースが多いですが, この支給は税務的に退職金として取り扱ってよいのかという問題があります。

この点については,今年退職した従業員のうち,翌年再雇用される人数の割合や,再雇用に関する約束があるかなど,個々のケースごとに,真に退職したといえる状況にあるかを総合勘案する必要があると思われますが,退職金であるという会社の意向に反して,税務上は賞与として取り扱われたケースが存在するので,慎重に判断する必要があります。

 

(4)簡易課税の事業区分

簡易課税の事業区分については,材料,機械持ちの造園工事であれば第三種だが,機械等のみ持込み,あるいは機械等もゴルフ場持ちで行う芝刈り,枝払いなどは,第四種事業となります。また,管理料収入については第五種に該当するので,契約書の十分な確認が必要です。

 

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