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2017.08.28 | 業種別税務辞典

食品製造業 クレーム処理費の取り扱いに注意しましょう

税務のポイント

 

(1)旧022000を取得する場合

IS02208は食品を安全に保つための体制づくりに関する国際規格であり,食品製造プロセスの管理に特化した規格です。近年, 食の安全に関する消費者の信頼が揺らいでおり,食品製造業として,食の安全をピーアールするためにIS022000を目指す企業も多くなっています。

手続としては,初期認証登録時に審査登録料がかかるほか,登録後においても定期的に定期審査料や3年ごとの更新審査料が必要です。これらは,排他的な利用権を有する法的権利を取得するわけではないので工業所有権には該当せず,定期的にメンテナンス費用などがかかることから,支出の効果が1年以上に及ぶともいい難いため,全て支出時の損金として処理します。

 

(2)簡易課税の事業区分

消費税の簡易課税が適用される場合,食品製造業は,原則,第三種事業に該当しますが,原材料の支給を受けて加工を行う場合には第四種事業に該当するため,注意が必要です。

 

(3)クレーム処理費

製品の不具合に関するクレームに対して, 金銭を支出することがあります。これについては損金の計上が認められます。これらのクレーム処理費は消費税法上「損害の補償」に該当することから,消費税については原則として課税対象外となるので,注意が必要です。

クレーム処理費が法人に対して支出するときは,領収書などの取引証拠を入手することは比較的容易です。しかし,個人に支出されるときは,感情的なもつれもあり,領収書などを受領することが困難なことが多いと思われます。経理上の証拠がない場合,税務調査で問題になるため,このような事態を避けるために, ①稟議書, ②事故処理報告書, ③銀行振込明細書など,証拠書類の作成・保全が必要になります。

(4)自家消費

食品製造業では,製品を自分又は自社で消費(自家消費)することがあります。この場合,個人,法人で取扱いが異なります。

①個人の場合

棚卸資産などを自家消費や贈与した場合,仕入価格以上で売上げに計上すれば,その金額(通常の販売価額の70 %に満たないときは 70 %相当額)で売上収入を計上することが認められます。

②法人の場合

自家消費をして,役員や社員から個人負担分を徴収しない場合,それは消費した者に対する給与(経済的利益の供与)として扱われます。この場合,給与に対して所得税を源泉徴収する必要が生じますが,食事の価額の50%以上を個人負担している場合など,一定の場合には給与課税は不要です。

 

(5)天候デリバティブに関する税務

野菜等の農産物に関しては,台風や異常気象など,天候により生産高が大きく影響を受け,価格高騰を招く要因となることがあります。

このような偶発的リスクを回避するため, 天候デリバティブを採用する企業も増えています。

天候デリバティブは,一定期間の降水量, 冷夏,暖冬などの「ストライク条件」を指標とし,販売者にプレミアムを支払う仕組みとなっています。

 

①プレミアム支払の会計処理

(借)前渡金x x x (貸)現預金x x x

②決算時の処理

天候デリバティブはデリバティブ取引に該当するため,未決済のものに関しては,原則として決算期末において決済したものとみなして合理的な方法により算出し, 益金又は損金に算入します。なお,益金又は損金に算入した金額は翌期首において振替処理を行います。

③契約終了時

支払プレミアムを損金に算入します。ストライク条件にヒットし,所定の金額の支払を受けることが確定している場合には当該金額を益金の額に算入します。

 

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