HOME お客様と「ともに」答えを出す

BLOGブログ

2024.09.23 | お客様

お客様と「ともに」答えを出す

今回は最近あった失敗事例をひとつ。。。

 

外から見ると「会計事務所の仕事」は

どこも同じように見えますが、

他の業種と同様、その事務所ごとに

「考え方」や「方針」が異なります。

 

私たち青葉会計では、

「お客様の財務を支えるパートナーである」ことが

自分たちのミッションだと定めて

みんなで仕事をしています。

 

ですので、税金や会計のご相談だけでなく

経営の相談も多くいただきます。

対応の仕方が異なる二種類の相談

「税金や会計」のご相談は、法律上の取り扱いに対する

ご相談なので、法律に照らして問題ないか

あるいは、どう対処したら良いかという回答を

考えるというものです。

ですから「ティーチング(相手に教える)」姿勢で

対応することが多いんですね。

 

これに対して「経営のご相談」は、ハッキリと

正解が分からないことがほとんどです。

正解が無い相談に対しては、相談者の真意を聴きながら

「どうしていくか」を一緒に考える「コーチング」的な

対応が必要になります。

この点で先日失敗してしまったんです。

ある社長さんの相談事例

先日、関与して5年以上になる会社の社長さんが

相談に来られました。

内容は「会社の資金繰りについて」です。

「銀行の借入返済を考えると資金繰りが苦しくなって

いきそうなので、対応方法を考えたい」という

ご相談でした。

 

会社の現状をお聞きしたり、最近行った経費削減の対策を

聞いたうえで、さらに業績を良くして利益を出していくために

どうしていったら良いのか、アドバイスをしました。

 

「売上を上げるため」とか「利益を出すために」とか

いろいろな角度から提案をしてみたのですが、

「まあ、確かにそうなんですけどね」みたいな感じで

社長さんの反応がイマイチだったんです。

 

いつもなら、結構話しの弾む方なので

「反応が悪いということは納得できる提案が

できてないのかな」とさらに一生懸命に

自分の考えやアイデアを話したんです。

でもやっぱり、社長の反応は変わりません。

 

何となく気まずいような雰囲気のなか

面談が終わりかけたころになってやっと

「ところで社長、ホントは何が心配なんですか?」

と質問したんです。

 

そしたら「イヤ、一番は来月末の支払いが心配なんだよね。

そこを乗り切れれば、何とかなりそうなんだけど」との答え。

それで自分が大きな勘違いをしてしまっていたことに

やっと気づきました。

お客様の「本当の悩み」に気づけていなかった

私は社長さんのお話しを途中まで聞いて、

勝手に社長さんの課題を「業績を改善する方法が見つからない」ことだと

思い込んでしまっていたのですが、

 

実は社長さんは長期的に利益を出すための

改善対策は自分でできていて

知りたかったのは「来月の支払いが無事にできるか、

足りないときに一時的にどんな対策ができるか」

だったということでした。

社長さんの課題がハッキリしたことで

解決策を提示でき、何とか

つぎの打ち手をいっしょに決めることができました。

重要な「聴く」ということ

コーチングのなかでは

この「聴く=傾聴」というのが

重要だと言われます。

 

会話は日常的に行われるものですが

「人の話しを相手に共感しながら、相手の立場に立って聴く」

というのは非常にむずかしいことです。

気を抜くとどうしても「次に自分が何を話すか」

などを考えながら聞いてしまいます。

 

相談者の悩みやお困りごとを「そのまま」理解するために

つねに「目の前の相手の話しを聴く」姿勢が大切なのだと

改めて考えさせられました。

 

 

松橋丈雄(税理士・長野市)

経営者・起業家のための無料メルマガの登録はコチラから

Tel:026-219-6077

受付/平日9:00~18:00
(土日祝除く)