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2019.11.10 | 会計・税務

災害の場合の税務処理(法人編)-長野市

この度の台風19号により、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。

災害に関連する税金に関する処理のうち、法人に関わるものをまとめました。

ご参考にしていただければ幸いです。

 1.被災した資産の損失

被災資産について損失に計上できる金額として、下記のものが挙げられます。

①被災資産の帳簿価額

「帳簿価額」とは、被害を受けた資産について購入金額から減価償却費を控除して残った金額で「決算書に載っている金額」のことをいいます。災害により商品などの棚卸資産や固定資産など、「会社が事業を行うために持っていた資産」が廃棄せざるを得ない状況になった場合には、当然ながらそれらの資産の「帳簿価額」を経費に計上することができます。

また、残土処理や片付けなどの作業でかかった費用、取り壊し費用などの「現状復旧費用」についても同様に経費に計上することが可能です。

②被災資産の耐久性を高めるための補強工事費用

災害により、被害を受けた資産が廃棄するほどではないが損傷している場合、あるいは長期的な視点で耐久性を高めたい、という場合の「補強工事」についても経費として計上することができます。

ただし、この「補強工事」の取り扱いについては「被災資産」に対して行ったものに限定されています。「被災していない資産」について行った「補強工事」はその資産の価値を増加させるものとして「資産の取得」として扱われ、経費とならない場合もあります。ご注意ください。

また、被災資産を修理することに代えて「新規に資産を購入した場合」も一度に経費(修繕費)として処理することはできず、「資産の取得」として処理して減価償却を行うこととなります。

 2.従業員や取引先に対するお見舞金の扱い

①従業員に対するお見舞金

被災した従業員の方に対して、会社からお見舞金を支給するというケースもあると思われます。通常、会社から従業員に対する金品の支給は「給与」として源泉所得税の対象となりますが、災害見舞金についてはつぎの2つの要件を満たすことで「福利厚生費」として源泉所得税の課税なく支給することが可能です。

a被災した全従業員に対して被災した程度に応じて支給されるものであること

b従業員の職制上の地位等に照らし被災に対する見舞金として、社内の慶弔規定等の基準に即していること

このうち「社内の慶弔規定等」は、災害を機に新たに定めたものも含まれます。日常的に発生するものではありませんが、対応が素早く行えるよう、病気やけが、不幸があった際のお見舞金と同様に、災害に関するお見舞金についても、あらかじめ社内で規定を設けておくとよいかもしれません。

②取引先に対して支払う災害見舞金

被災した取引先に対して支払うお見舞金は、交際費にはなりません。理由としては、法律では「取引先の復旧を救済することを通じて自社が被る損失を回避するための費用とみることができるため」日常的に支出される慰安や贈答のための費用とは異なる、と考えるためです。

これに対して、取引先の役員や従業員の方個人に対して支払った災害見舞金は、通常の慰安、贈答のための費用にあたることから、交際費として扱われます。

これとは反対に自社が被災したことにより、義援金や見舞金を受け取った場合には、雑収入などとして、その法人の収入金額に計上されることになります。

 3.取引先に対する売掛債権を免除する場合

災害により被害を受けた取引先に対する「売掛金を免除」するというケースもあるかと思われます。通常の取引では、売掛金の免除は、税務上の要件を満たす「貸倒れ」に該当するか、経費として制限が加えられる「寄附金」に該当するか、という点で判断が必要になります。

被災された取引先に対する売掛金を免除する場合には、復旧支援を目的として行われる場合が多く、この場合には免除した金額は「寄附金等以外の費用」として経費に計上することができます。

いかがでしたでしょうか?災害を受けた場合は、通常の取引と会計処理や税務上の取り扱いが異なります。ご参考にしていただければ幸いです。

 

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