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2022.01.15 | 経営

素早く、短く、ハッキリと

「新製品の特徴は何ですか?」この質問に対する答えとして、最も相手の興味を引く答えは次のうちどれだと思いますか?

(1)使い勝手の良さです

(2)それはやはり使い勝手の良さだと思います

(3)今回の商品は使い勝手の良さを重視しており、もちろん機能性も向上しておりますが、お値段は据え置きでご提供させていただいております

アメリカのある心理学者が学生に行った模擬裁判の実験によると、冗長な話し方の証言より、ひと言で言い切るような短い証言のほうが信頼度が高いという結果でした。つまり人間は、短く、ハッキリとした意見をより強く支持するようです。

先ほどの答えを見ると、どれも「使い勝手の良さ」をアピールしている点では同じでも、肝心なのは訴求力の高さです。質問に対して(1)のように素早く、短く、明確に答えると、まずは相手の頭に「使い勝手の良さ」のひと言が刻まれます。

料理に例えれば、ベースとなる出汁がほどよくしみこんだ状態。出汁の効いた料理は一口食べた瞬間に「うまい!」と感じるものです。そのうま味につられて相手が料理に興味を示したら、そこからが調理人の本領発揮です。具体的な使い勝手の良さ、自慢の機能性、据え置き価格などのアピールを存分に行って料理を堪能してもらいましょう。

先日、行きつけの飲食店でラーメンを頼んだところ、どうもいつもと味が違う。どうやら出汁を入れ忘れたようでした。顔見知りなので「まぁいいか」とテーブルにあったしょうゆやコショウを入れてみたけれど、何をどうしてもぼんやりした味のままで最後まで食べた気のしない夕飯となりました。

冗長な話というのは、出汁を入れ忘れたラーメンにしょうゆなどを入れ続けるようなものでしょう。どれだけそれらを入れてもおいしくならないように、長々と話しているうちに何が何だか分からなくなって相手も混乱してしまいます。より詳しく、より多くアピールしたい気持ちを抑えながら、可能な限りまずは即答して相手の支持を得て、その上で交渉を進める人が商売上手なのではないでしょうか。

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